アニメ制作費の謎は深まるばかりでした

元記事、散漫で長いよな。

で。

石井:特に新人さんの場合は、アニメの仕事を一般的な会社員やアルバイトと比較するとかなり差があると思います。例えばコンビニのアルバイトだったら1時間働けば千円近くもらえますけれども、アニメの動画の単価は今1枚200円~250円くらいですから、1日動画を10枚やったとしたら2000円くらいです。原画の場合は1日2、3カット描く必要があります。ただ、漫画家や音楽家がいきなり生計を立てられないケースが多いことと同じ、アニメーターもクリエイターに近い仕事だと思うので、一般のお仕事に当てはめて比較するというのは難しいと思います。本当にアニメーター自身がどう捉えるかですね。

あー。すべての人がそう考えているとは思わないけど、30年業界でやってきたアニメーター、若手を導くべき立場の人でさえ(ベテランだからこそ?)、こうなのかあ。そりゃ、だめだわ。

まず「修行時代だから薄給でいい」ってのが、もう時代と合ってないよね。1日2000円で、月収6万円。それが当然だと思ってる業界に、未来なんてあるわけないですよ。

それに例え、それが修行時代だとしても、自分の名前で作品を発表する「漫画家や音楽家」と、作品の一部を担当するアニメーターではまったく立場が違うと思います。一緒にとらえている方が、一般の認識と乖離しているんじゃないかなあ。

まあ、実は今回は、そんなことはどうでもいいのです。

――そもそもアニメを1話作るためには大体いくらぐらいの予算が必要になるのでしょうか

進行:作品にもよりますが3500万前後ではないかと思います。

業界歴10年の制作進行は、3500万円かかると言っている(カンナ注:深夜アニメは1話1000万前後とも言われています)。

で。

――DVD・BDの場合、どの程度売り上げることができれば利益を上げられるのでしょうか

進行:2000~3000枚売れればギリギリ採算に乗るというラインだと思います。

何かおかしい、と思いませんか?

1枚に2話収録されているBDが、8000円だとします。すると1話あたり4000円ね。

3000枚売れたら、3000枚*4000円=1200万円。

あれれ? 1話あたり2300万円も赤字だよ! しかも4000円を制作委員会で分けたりするんでしょ? どう考えても赤字決定だよ!

どうなってるの?

 

というわけで、さらに調査してみました。

『BAMBOO BLADE』(07~08年。30分2クール全26話)の制作予算表がネットに流出しています。興味がある人は探してみてください。それには「監督は1話あたり20万円しかもらえないのかあ」とか、夢のない数字が満載なわけですが、それを読むと。

1話あたりの制作費10509400円。

見積もり予算額は13000000円。

差額は粗利益となって2490600円。つまり1話作るごとに約250万円は確実に入るわけだ。全26話だから、1作品で約6500万円ね。

ちなみに、この制作予算表には粗利益の目標額も書かれていて、それは見積もり予算の20パーセント。つまり、1話あたり260万円は粗利益が欲しいよね、ということ。

 

ここからは想像なので、まったく信用ならないと思ってください。

3500万円(1話あたりの見積もり予算)*20パーセント=700万円。

700万円+1200万円(DVDとBDが3000枚売れたとして)*配分率ー会社の運営費=ギリギリ採算に乗るライン

 

と、ここまで推測してギブアップです。調査しても、配分率がまったくわからなかったから。

しかし、CDのアーティスト印税は1パーセントですよ? JASRACから支払われる印税は6パーセントですよ?

制作会社の配分率が、そんなに高いとは思えないんだけどなあ。

 

今回のオチ。

「制作費3500万円で、DVDとBDが3000枚売れてギリギリ採算に乗るライン」という理由が、まったくわかりませんでした。

途中「劇場アニメの制作費2億円もらって、1億円で作って、残り1億円で自社ビルを建てた」という信憑性は低いものの素敵な情報も得られたし、アニメの制作費問題には『底知れぬ闇』があるという気はしました。

(単に俺の頭が悪いだけかも)

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